◆初鰹(はつがつお)◆旬の食材のはなし
時節柄初がつおの話をしておかなければなりませんな。
初がつおといえば必ず出てくるのが、「女房、娘を質に置いても食べたい」と言うお決まりのせりふ。江戸っ子じゃない方も、質屋に断られるような細君をお持ちの方からも、必ず出てくるのがこのせりふ。
もひとつ 初がつお につきものは例の句。
目に青葉 山ほととぎす はつ松魚(かつお) 素堂
俳人、山口素堂(1642~1716)はこの初ガツオの句で有名ですが江戸ではなく大阪の人だったそうです。松尾芭蕉とも親交深かったようです。
芭蕉にも初鰹の句があります。
鎌倉を生きて出でけん初がつお 芭蕉
江戸に入るカツオは鎌倉沖、相模湾でとれたってことですね。
〔髪結新三(かみゆいしんざ)〕。お若い方はこの名をごぞんじありますまいが、原題を〔梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)〕という、お芝居(歌舞伎)出てくる人物です。
江戸の町を、天秤棒かついで〔かっつをー、かっつをー。〕と売り歩く魚屋が登場するのです。
ことほど左様に初鰹は大衆文化に根付いていたんですな。
鰹のたたきの作り方はご存知でしょう。
◆皮のついたまま、節どりしたカツオに金串を打ち、藁火(わらび)にかざして焼き、冷水にとる。やや厚い刺身にして薬味や二杯酢あるいは土佐酢などの合わせ酢をかけ、手でぺたぺた とたたいて味をなじませる。
それで、たたきと名づけられた。まだ脂の薄いカツオの調理法。土佐づくりが有名。
今は、本式に藁火を使うことは少なく、ガス火やバーナーなどで炙るのでしょう。
むしろ、薬味や合わせ酢を工夫したカツオのたたきが主流かな。それで、昨今は たたくのではなく、土佐酢やポン酢醤油などの合わせ酢をかけたものを、たたき とか たたき風などとよぶようです。
参考:
叶 彦一 氏の
料理 うんちくと雑学・旬ばなし・夏
(転載承諾済み)
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夏のうんちく・そうめんと冷麦
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